先日、無線LANのパスワードを解析した行為が無罪になるという判決が東京地裁でございました。
IT屋からすると、耳を疑う事態です。
早速総務省は「いやいや違法だから!」という見解を発表しています。
(三権分立云々については、ひとまず置いておきます)
この裁判の被告人は、パスワードを解析してネットバンキングの情報を手に入れ、
不正送金をしているので無罪放免ではないです。
パスワードを解析した行為が電波法で定められた「通信の秘密」に該当するかが争点で、
パスワードはアクセスするための方法であって通信されているわけではないため、
通信の秘密には当たらず電波法上は無罪!というのが裁判所の判断です。
セキュリティの弱い無線LANにタダ乗りしてネットを見ることは、電波法では無罪。
ということになってしまうので、そりゃ総務省も慌てますよね。
タダ乗りしたLANのPCやサーバーにアクセスすれば不正アクセス禁止法が適用されますが、
ネットサーフィンやYouTubeを見まくったりするだけなら無罪なんですよ。
または、PCやサーバーにアクセスされた痕跡を立証できなければ、無罪。
検察が求刑を間違ったのか、弁護士が優秀だったか、裁判所がアレなのか、法律が古いのか。
詳しくは分かりませんが、全部って感じもします。
私は法律の専門家では無いですし、判例が出ると追従するのが司法のありようです。
タダ乗りされて何もダメージが無いことなんてありえません。
法律は守ってくれないので、自己責任で防御しましょう。
古いルーターで暗号化方式WEPしか対応していない機種をお使いですと、
簡単にタダ乗りされてしまいますので買い替えをお勧めします。
WPA2-AESといった暗号化方式であれば、まぁ安全と言えます。
ルーターのパスワードは初期設定から変えるのはもちろん、
SSIDも初期設定で使うと、大体メーカー名が分かります。
メーカー名が分かれば、初期パスワードは何か、パスワードの最大文字数が何文字か、
暗号化キーは何ビットか、ということも分かってしまいます。
やり過ぎて利便性を著しく損なうまでは不要だと思いますが、
初期設定で使うことのメリットは大きくありません。
最近やけに無線が遅い、もしかしたら既にタダ乗りされているかも?と思ったら、
調査可能ですのでお問い合わせ下さい。
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