大学のシステムにアクセスして、時間割を自動生成するアプリがあるようです。
大学が学生向けに発行したIDとパスをアプリに入れると、自動で時間割を作成して休講情報なんかの通知も来ると。
講義内容を学生が評価するという、誰が得するのか分からない口コミ機能もあるようです。
個人情報が漏れる恐れがあり、大学側が注意喚起しているとネットニュースになっていたので知りました。
それに対して、アプリ提供会社は「Webスクレイピングだからセーフ」みたいなことを述べておられます。
個人情報に関しても、ID・パスはOrarioのサーバーではなく学生のスマホに保存されるから安全です、と。
大学が認めない方式でアクセスしている時点で、不正アクセス禁止法でアウトですよね?
学生さんが作ったベンチャー企業みたいですが、起業する時に専門家に相談しなかったのでしょう。
利便性を高めるプログラムの発想は良いと思うんですが、法律を犯さないというのは大前提です。
不正アクセス禁止法、正式名称「不正アクセス行為の禁止等に関する法律」について調べてみました。
パスワード等で保護されたシステムに対して、システムの管理者が意図しない方式でのアクセスが成功した時点で、
法律的にはアウトになります。
営利目的ではない、個人利用であってもアウトです。
不正アクセス方法を提供したOrario社は当然として、利用した学生も罰則の対象になる可能性があります。
大学側が被害届を出せば、ベンチャーさんは逮捕される可能性が高いです。
まだ人生経験も少ない若い経営者なので、できるだけ穏便に済ませてあげてほしいところですが。
大学側の立場からすると、高い費用をかけて導入したシステムを勝手に利用して第三者がお金を稼ぐという
とんでもないシステムなので、叩きたくなっちゃう気持ちは分かります。
ちなみにWebスクレイピング自体には全く違法性はなく、普通に使われている技術です。
ID・パスワード入れさせてのWebスクレイピングは、先方の許可が無いとまずいということですね。
こういうのって、明るみに出ていないだけで他にもありそうですね。
ケチらずに弁護士さんやコンサルタントに相談しましょう。
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